中途覚醒とは|夜中に目が覚めることを指す言葉
「中途覚醒」は、眠っている途中で目が覚めることを指す言葉です。ここでは、この言葉が何を指しているのかと、公的な資料にどう書かれているのかを、あわせて整理します。
- 中途覚醒は、眠っている途中で目が覚めることを指す言葉であること
- 公的な資料では、状態をあらわす言い方として使われていること
- 回数の線引きは示されず、光・音・嗜好品との関係が書かれていること
中途覚醒とは
中途覚醒(ちゅうとかくせい)とは、眠っている途中で目が覚めることを指す言葉です。夜中にいったん目が覚めることや、その回数・時間の長さについて説明するときに使われます。
寝つくこと(入眠)、朝起きること(起床)と並べて、夜のどの場面の話をしているのかを区別するための言葉だと考えると、位置づけがつかみやすくなります。
関連する言葉
寝床にいた時間のうち、どれくらい眠っていたかを表す言葉に睡眠効率があります。眠りの深さの段階についてはノンレム睡眠とレム睡眠のページで、夜のあいだに深さが入れかわることについては睡眠の90分サイクルのページで扱っています。
中途覚醒は、夜のあいだの状態を短く言うための言葉です。病気の名前ではありません。
公的な資料での使われ方
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中途覚醒は状態をあらわす言い方として登場します。高齢者版には、次のように書かれています。
長寝をしても、実際に身体が眠れる時間が増えるわけではなく、むしろ入眠に時間がかかり(入眠困難)、途中で目が覚めやすくなり(中途覚醒)、睡眠の効率が低下します
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」高齢者版より)
「途中で目が覚めやすくなり」の言いかえとして、かっこ書きで中途覚醒が置かれています。この書き方からも、起きている出来事をそのまま短く言うための言葉であることがわかります。
資料に並べられている、関係する要素
同じガイドには、中途覚醒とかかわる要素として、光・音・嗜好品についての記述があります。まず、寝室の光について次のように書かれています。
寝ている間は、低い照度の光でも中途覚醒時間を増加させ、睡眠の効率を下げることが報告されており、寝室の照明にも配慮することは重要と考えられます。
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」良質な睡眠のための環境づくりについて より)
音についても、寝室内で測った騒音が睡眠効率の低下や中途覚醒時間の延長と関係していたという研究が紹介され、静かな睡眠環境の確保が重要と考えられる、と書かれています。嗜好品では、カフェインについての記述があります。
カフェインは覚醒作用を有するため、寝つきの悪化や中途覚醒の増加、眠りの質を低下させる可能性があります。
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」睡眠と嗜好品について より)
いずれも「こうすれば目が覚めなくなる」という書き方ではなく、関係する要素として並べられている形です。
よくある誤解「朝まで一度も目が覚めないのがふつう」
朝までひと続きに眠るのがあたりまえで、途中で目が覚めるのは例外だ、と受けとめられることがあります。ただ、夜のあいだ眠りの深さは一定ではなく、浅くなる時間帯もあります。目が覚めたことを覚えているかどうかにも個人差があります。
回数や長さについて、「何回までなら問題ない」と定めた公的な決まりは見あたりません。数字を見かけたときは、その数字がどの資料にもとづくものかを確かめると、判断しやすくなります。
気になる状態が続くときや、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。
目安としての受けとめ方
よく聞く言い方と、資料にそった受けとめ方を並べておきます。
| よく聞く言い方 | 資料にそった受けとめ方 |
|---|---|
| 何回までなら大丈夫 | 回数の線引きを定めた公的な決まりは見あたりません |
| 回数が多いほど眠れていない | 資料では回数だけでなく、寝床にいた時間と眠れた時間の関係や、睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)といった見方も紹介されています |
| 年齢のせいと決まっている | 加齢にともなう変化についての記述はありますが、原因をひとつに決められるものではありません |
| 寝直せなければ損をする | 資料に並んでいるのは回数の目標ではなく、光・音・嗜好品といった環境や習慣の見直しです |
夜中に目が覚めたときは、時計を何度も確かめるより、寝室の明るさや音のほうを一度見直してみると、手がかりが見つかることがあります。音の環境についてはマスキング効果のページで、暮らしの側の工夫については眠りのガイドで扱っています。
よくあるご質問
中途覚醒は病気の名前ですか。
いいえ。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、「途中で目が覚めやすくなり(中途覚醒)」のように、状態をあらわす言い方として使われています。気になる状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。
夜中に何回まで目が覚めても大丈夫ですか。
回数の線引きを定めた公的な決まりは見あたりません。同じガイドでは、回数だけでなく、寝床にいた時間と眠れた時間の関係や、睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)といった見方もあわせて紹介されています。
夜中に目が覚めやすいとき、資料には何が書かれていますか。
光については、寝ている間は低い照度の光でも中途覚醒時間を増加させ、睡眠の効率を下げる、という記述があります。音については、静かな睡眠環境の確保が重要と考えられる、と書かれています。嗜好品では、カフェインが中途覚醒の増加につながる可能性があると説明されています。
出典・参考
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF・高齢者版/良質な睡眠のための環境づくりについて/睡眠と嗜好品について。本文中の引用箇所)
- 厚生労働省 睡眠対策
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。