ノンレム睡眠とは|深い眠りの段階とレム睡眠との違いをやさしく
ノンレム睡眠とは何か、レム睡眠とどう違うのか。「深い眠り」という言い方との関係も、公的資料に沿って説明します。
- ノンレム睡眠は大脳を休める眠りだということ
- 眠りの深さには段階があり、朝方に向けて浅くなること
- 「深い眠り」という言葉が指しているもの
ノンレム睡眠とは
ノンレム睡眠(non-REM sleep)は、人の眠りをつくるふたつの状態の一方です。厚生労働省 e-ヘルスネットは、人の睡眠は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」という質的に異なるふたつの状態で構成されていると説明しています。
同じ資料では、レム睡眠を「夢を見る」眠り、ノンレム睡眠を「大脳を休める」眠りと表現しています。レム(REM)は眼球が素早く動くことを指す言葉で、ノンレム睡眠は文字どおり「レム睡眠ではない眠り」を意味します。
ノンレム睡眠は特別な眠りではなく、ひと晩の大部分をしめるふつうの状態です。
眠りの深さには段階があります
ノンレム睡眠は、ひとかたまりの状態ではありません。e-ヘルスネットによると、ノンレム睡眠では脳波活動が低下し、睡眠の深さにしたがって4段階に分けられます。最近の判定法では、浅いノンレム睡眠のN1・N2と、深いノンレム睡眠のN3の3段階に分けることもあるとされています。
ひと晩の流れも一定ではありません。同じ資料では、睡眠は深いノンレム睡眠から始まり、朝方に向けて徐々に浅いノンレム睡眠が増えると説明されています。寝入りばなに深い眠りが出るのは、この流れによるものです。
レム睡眠とのちがい
ふたつの眠りは、ひと晩のなかで交互にあらわれます。e-ヘルスネットの説明を並べます。
| くらべる点 | ノンレム睡眠 | レム睡眠 |
|---|---|---|
| 脳の状態 | 脳波活動が低下する | 脳波活動は比較的活発 |
| はたらき | 大脳を休める(深い段階では大脳皮質に休養を) | 全身の筋肉がゆるみ、身体を休める |
| 夢 | — | 夢をよく見る |
| ひと晩の流れ | 眠りはじめに深いものが多い | 約90分周期で繰り返しあらわれる |
「深い眠り」という言葉との関係
日常でつかう「深い眠り」は、多くの場合ノンレム睡眠の深い段階を指しています。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも「深い睡眠」「徐波睡眠(熟睡)」という言い方が使われています。
ただし、その深さは自分の感覚ではわかりません。段階の判定は脳波の測定にもとづくものです。よく眠れた気がするという感覚と、測ってわかる深さは、同じものを指してはいません。
また e-ヘルスネットは、睡眠時間、とくに深い睡眠が年齢とともに減ると説明しています。年齢を重ねて眠りが浅く感じられること自体は、めずらしくありません。
言葉を知ったうえで、できること
ノンレム睡眠とレム睡眠は、自分の意思で切り替えられるものではありません。睡眠の段階を自分で操作しようとせず、就寝前の過ごし方など、生活の中で見直せる点を考えましょう。
e-ヘルスネットは、熱放散をうながし、メラトニンの分泌を妨げないよう、消灯した暗い部屋で休むことが大切だと説明しています。まずは明かりを落とすだけで十分です。
音にも正解はありません。静けさが落ち着く方も、小さな音があるほうが気が楽になる方もいます。自分が心地よいと感じるほうを選ぶのが目安です。
よくあるご質問
ノンレム睡眠とレム睡眠は、どちらが大切なのですか。
どちらか一方だけが大切という分け方はされていません。厚生労働省 e-ヘルスネットは、深いノンレム睡眠は大脳皮質に休養を取らせる眠り、レム睡眠は全身の筋肉が弛緩して身体を休める眠りと説明しています。ひと晩のなかで両方が繰り返しあらわれます。
ノンレム睡眠は自分で増やせますか。
眠りの段階を自分の意思で切り替えることはできません。できるのは、暗さや音、就寝前の過ごし方といった環境をととのえることです。眠れない状態が続くときは医療機関にご相談ください。
「深い眠り」と「熟睡」は同じ意味ですか。
日常語としてはほぼ同じ意味で使われます。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では「徐波睡眠(熟睡)」という表記が用いられており、深いノンレム睡眠を指す言葉として説明されています。
出典・参考
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 眠りのメカニズム
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 健やかな睡眠と休養
- 厚生労働省 睡眠対策
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。