ひつじの添い寝SHEEP LULLABY

マスキング効果とは|物音が気になりにくくなる仕組みの言葉

公開日 2026年9月16日 / 文責 株式会社エム・ジー・ケイ

「マスキング効果」は、音について語られるときによく出てくる言葉です。夜の物音や生活騒音の話題でも見かけます。ここでは、この言葉が何を指しているのかを、やさしく整理します。

この記事でわかること
  • マスキング効果とは、ある音が別の音で聞こえにくくなる現象のこと
  • 音が消えるのではなく、まぎれて気づきにくくなっているだけであること
  • 暮らしのなかで見かける例と、遮音・防音とのちがい

マスキング効果とは

マスキング効果とは、ある音が、別の音によって聞こえにくくなる現象を指す言葉です。マスキング(masking)は「覆い隠す」という意味の英語で、音の上に別の音が重なって、下の音が見えなくなるようなイメージから来ています。

たとえば、静かな部屋では時計の秒針の音がはっきり届くのに、窓の外で雨が降りはじめると、同じ秒針の音が気にならなくなることがあります。秒針が静かになったわけではなく、雨音のなかにまぎれて、耳が拾いにくくなっている状態です。

名前の「効果」は現象を指す言い方

名前に「効果」と付いていますが、これは音の聞こえ方に起こる現象を指す言い方です。からだの調子や眠りそのものへの働きを示す言葉ではありません。

ポイント

マスキング効果は「音が消える」ことではなく、「別の音にまぎれて気づきにくくなる」ことです。音そのものは、変わらずそこにあります。

どんなときに起こりやすいのか

一般には、次のような条件がそろうほど起こりやすいと説明されます。

  • 覆う側の音が、気になる音より大きいとき
  • ふたつの音の高さ(周波数)が近いとき
  • 覆う側の音が、途切れずに続いているとき

反対に、覆う側の音が急に大きくなったり、ふいに止まったりすると、今度はそちらのほうが気になってしまうこともあります。音の大きさが一定で、変化の少ない音がよく話題になるのは、こうした理由からです。

暮らしのなかで見かける例

この考え方は、身のまわりのいろいろな場面で使われています。

  • オフィスのサウンドマスキング……空調の音に似た音を小さく流し、まわりの会話の内容が聞き取りにくくなるようにする仕組みです。
  • 公共トイレの擬音装置……水の流れる音を鳴らして、音をまぎれさせる装置です。
  • 店内のBGM……となりの席の話し声や食器の音が、音楽にまぎれて気になりにくくなります。

いずれも「音を消す」のではなく「まぎれさせる」考え方です。上の階の足音、道路を走る車の音、家族が立てる生活音のように、自分では止めにくい音があるとき、生活騒音の対策としてこの言葉が話題にのぼります。

夜の部屋で考えるときに

厚生労働省 e-ヘルスネットの寝室環境についての解説では、睡眠をとりまく環境として、寝具のほかに寝室の温度・湿度・音・光が挙げられています。音は、夜の部屋をつくる要素のひとつとして数えられている、ということです。

そのうえで、音を足す方法を考えるときには、次のような点が気になるところです。

  • 音量を上げすぎない(かき消そうとして大きくすると、その音自体が気になることがあります)
  • 朝まで鳴り続けて、生活のさまたげにならないようにする
  • 感じ方には個人差があり、何も鳴っていないほうが落ち着くと感じる方もいます

遮音・防音とのちがい

項目遮音・防音マスキング
考え方音を通しにくくする別の音を足す
音のゆくえ届く音そのものが小さくなる音は届いているが、気づきにくくなる
主な手段窓・壁・カーテンなど住まいの側流す音の選び方と音量

どちらが向いているかは、気になる音の種類や住まいの状況によって変わります。どんな音がよく使われるのかは、眠るための音の図鑑雨の音のページでも音ごとに紹介しています。

よくあるご質問

マスキングが起きると、物音は聞こえなくなるのですか。

音そのものが消えるわけではありません。別の音にまぎれて気づきにくくなるだけなので、急に大きな音が鳴れば、そのまま聞こえます。音を通しにくくする遮音・防音とは考え方がちがいます。

どんな音がマスキングの話題で挙げられますか。

雨の音や川のせせらぎ、扇風機や空調のような、途切れずに続く音がよく挙げられます。ただし、どの音を心地よく感じるかは人によって大きく異なります。

夜に音を流すとき、気をつけることはありますか。

音量を上げすぎないこと、朝まで鳴り続けて生活のさまたげにならないようにすることが挙げられます。時間がきたら自動的に止まるタイマーを使う方法もあります。感じ方には個人差があり、静かなほうが落ち着く方もいます。

出典・参考

ご注意

この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。

眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。