雨音で眠る夜|「ザーザー」と「しとしと」どちらが心地よい?
雨音は、「ザーザー」と強く降る音と「しとしと」と降る音で、聞こえ方が違います。眠る前に流す雨音を選ぶために、音の質感、音量、タイマーの設定を見ていきます。
- 雨音が心地よいと語られる理由と、その限界
- 「ザーザー」と「しとしと」の質感の違いと選び分け
- 眠る前の音量の決め方と、スリープタイマーの目安
雨音が好まれる理由として、よく語られること
雨の夜は少し落ち着く、という声はよく聞きます。窓の外の音を聞きながら目を閉じていると、いつのまにか意識が遠くなっていた。そんな経験を持つ方もいるでしょう。その理由として語られることは、大きく2つに整理できます。
音の大きさや高さがあまり変わらない
雨音は、細かい音がたくさん重なってできた音です。全体としては一定のリズムが続き、急に大きくなったり、ぱたりと止んだりしません。話し声や通知音のように「次に何が来るか」を身構えなくてよい音、という言い方ができます。聞き流していられる音は、意識を向け続ける必要がないぶん、気が散りにくいと感じる方が多いようです。
ほかの物音が気になりにくくなる
絶え間なく鳴っている音があると、そのぶん小さな物音は目立ちにくくなります。これはマスキングと呼ばれる、音の聞こえ方の性質です。上の階の足音、冷蔵庫が動き出す音、遠くの車。静かな部屋ほど、こうした単発の音がかえって耳につきます。雨音のような連続した音を薄く流しておくと、そのでこぼこがならされて気にならなくなる、という使い方です。
ただし、ここまではあくまで「そう感じる人がいる」という話です。雨音がすべての人に同じように働くと確かめられたわけではありません。雨の音が苦手な方もいますし、過去の記憶と結びついて落ち着かない方もいます。合わなければ、無理に続ける必要はありません。
「ザーザー」と「しとしと」、質感はこう違います
ひとことで雨音といっても、聞こえ方はかなり違います。ざっくり分けると、次の2つの方向があります。
| くらべる点 | ザーザー(強い雨) | しとしと(弱い雨) |
|---|---|---|
| 音の密度 | 高い。切れ目がほとんどない | 低い。粒がひとつずつ聞こえる |
| 音の高さ | 低めで厚い。ノイズに近い | 高めで軽い。すき間がある |
| 向いている夜 | 外の音や生活の音が気になる夜 | 部屋がもともと静かな夜 |
| 気をつけたい点 | 音量を上げすぎると耳が疲れやすい | すき間から物音が入りやすい |
どちらが正解ということはありません。判断の目安になるのは、その夜の部屋の静かさです。生活音や外の音が入ってくる部屋では、切れ目の少ないザーザーとした雨のほうが、音のでこぼこをならしてくれます。逆に、もともと静かな部屋で密度の高い雨音を流すと、雨音そのものが大きな存在になってしまうことがあります。
屋根に当たる音か、地面に落ちる音か
同じ強さの雨でも、どこに当たっているかで印象が変わります。屋根やベランダに当たる音が混じると「パラパラ」という粒立ちが強くなり、輪郭のはっきりした音になります。地面や葉に落ちる音が中心だと、角の取れたやわらかい音になります。金属の屋根に当たる雨は高く硬い音、土や草に落ちる雨は低くこもった音、と覚えておくと選びやすくなります。
また、遠くの雷や、軒先から落ちる水滴の音が入るものもあります。物語のある音として好む方がいる一方で、不規則な音が入ると耳がそちらに引っ張られる方もいます。ここは好みが分かれるところです。
自分に合う雨音の見つけ方
「どれが合うか」は、耳と部屋と、その日の気分で変わります。次の3つを試すと、自分の好みが見つけやすくなります。
- 同じ音を3日続ける。毎晩ちがう音に変えると、比べる基準ができません。まずは1つの音を数日そろえてみます。
- 聞き比べは日中にする。眠くなってからでは判断がつきません。明るいうちに、同じ音量で並べて聞くほうが違いがはっきりします。
- 「耳が引っかかるか」で選ぶ。雷や水滴、風の音など、そこだけ意識が向く音があるなら、その音が入っていないものに替えます。
選ぶ基準は「気持ちよさ」よりも「気にならなさ」です。うっとりする音より、聞いていることを忘れられる音のほうが、眠る前には扱いやすくなります。
音量は「聞こえるか聞こえないか」の少し上に
雨音は、大きくすればよいというものではありません。目安は、意識を向ければ聞こえるけれど、ぼんやりしていると気づかないくらい。エアコンの送風音と同じか、少し小さいくらいの位置です。
- 音量は布団に入ってから決める。立って操作しているときの耳と、横になって枕に頭を預けたときの耳では、聞こえ方が変わります。
- 気になる物音より、ほんの少しだけ大きく。覆い隠したい音より大きすぎると、今度は雨音のほうが気になります。
- イヤホンはスピーカーより控えめに。耳の負担は音量と時間の掛け算です。長く流すなら、音量はさらに下げておくほうが安心です。
タイマーは「寝つくまで」に合わせる
朝までつけたままにすると、夜中に目が覚めたときにも音が鳴り続けています。イヤホンなら耳への負担も続きますし、電池も減ります。眠りに入るまでの時間だけ鳴らして、あとは部屋を静かにする。この使い方がいちばん扱いやすいと思います。
時間の決め方はシンプルです。ふだん布団に入ってから眠るまでにかかる時間を思い浮かべ、それより少し長めを選びます。短すぎると、音が消えたことで意識が戻ってしまうことがあります。逆に長すぎると、眠ったあとも鳴り続けます。15分・30分・45分あたりから試し、途中で目が覚めるようなら短く、音が消えて気づくようなら長く、と調整してください。
音がぷつりと切れると、その瞬間に気づいてしまいます。終わりがゆっくり小さくなっていくタイプのタイマーだと、切り替わりに気づきにくくなります。
雨音にできること、できないこと
最後に、正直な線引きをしておきます。
できること。部屋の音環境を一定にして、単発の物音を目立ちにくくすること。毎晩おなじ音を流すことで、「これから眠る時間だ」という区切りを自分に作ること。そして、静かすぎる部屋で考えごとが大きくなってしまう夜に、耳の置きどころを用意すること。
できないこと。音そのものが眠りを作ってくれるわけではありません。雨音は、あくまで部屋の環境を整えるための道具のひとつです。眠りは、光の浴び方や食事・運動の時間、日中の過ごし方など、生活全体とつながっています。一般的な情報は、厚生労働省のe-ヘルスネットや睡眠対策のページで確認できます。
眠れない状態が続いていたり、日中の生活に支障が出ていたりするときは、音の工夫だけで抱えこまず、医療機関にご相談ください。
よくあるご質問
雨音は朝まで流したままでもよいですか。
決まりはありませんが、寝つくまでの時間に合わせて止める使い方が扱いやすいです。「ひつじの添い寝」のスリープタイマーはオフ/15/30/45/60/90分から選べ、終わりは約30秒かけてゆっくり音が消えます。
ザーザーとしとしと、どちらを選べばよいですか。
外の音や生活の音が気になる夜は切れ目の少ないザーザーとした雨、もともと静かな部屋では粒の聞こえるしとしととした雨が合いやすいです。数日ずつ試して、耳が引っかからないほうを選んでください。
雨音だけでは物足りないときはどうすればよいですか。
「ひつじの添い寝」では、音はひとつずつ流れます。物足りない夜は、子守唄やボイスも同じ再生リストに入れて、雨音のあとに続けて流してみてください。気に入った並びは再生リストとして保存できます。
出典・参考
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 健やかな睡眠と休養
- 厚生労働省 睡眠対策
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。