ひつじの添い寝SHEEP LULLABY

遠くの雷の音で眠る|雨音とのちがいと、驚かされない選び方

公開日 2026年10月8日 / 文責 株式会社エム・ジー・ケイ

遠くでゴロゴロと鳴っている雷の音を、なぜか落ち着くと感じたことはないでしょうか。屋根の下にいて、外の空が鳴っている——その距離感が好きだという声は、雨の音と並んでよく聞かれます。ただ、雷の音は急に大きくなる音でもあります。このページでは、遠い雷と近い雷のちがい、驚かされないための選び方、そして合わないと感じたときに置きかえる音まで整理しました。

この記事でわかること
  • 遠くの雷と近くの雷は、耳にとって別の音だということ
  • 急に大きくなる音に驚かされないための、音源の選び方
  • 雷がしっくりこない夜に、代わりに置ける音の考え方

雷の音は、遠さで別の音になります

ひとくちに雷の音といっても、聞こえ方は距離でまるで変わります。遠くで鳴っている雷は、低く長く尾を引く「ゴロゴロ」。すぐ近くで鳴った雷は、空気が裂けるような「ピシャッ」という鋭い音から始まります。同じ現象から生まれた音でも、耳が受け取るものはまったく別のものです。

眠る前に流す音として話題にのぼるのは、ほぼ前者、つまり遠くの雷のほうです。音源の名前に「遠雷」と付いているものや、英語で distant thunder と書かれているものがそれにあたります。まずはこの2つを、はっきり分けて考えるところから始めます。

「ゴロゴロ」と「ピシャッ」は別の音

雷の音は、空気や地面、建物のあいだを進んでいくうちに、高い成分から先に削られていきます。遠くまで届いたころには低い帯だけが残り、輪郭のぼやけた、長く伸びる音になります。これが「ゴロゴロ」の正体です。反響も加わるので、音の始まりと終わりの境目もはっきりしません。

いっぽう近い雷は、高い成分が削られる前に耳へ届きます。鋭く、硬く、輪郭のはっきりした音です。「バリッ」「ピシャッ」と表される部分がそれで、遠雷とは音の性質そのものが違います。眠る前に流すのが難しいのは、この近い雷のほうです。

いちばんの特徴は、立ち上がりの速さ

雨音や波の音とくらべたとき、雷の音がはっきり違うのは音の大きさではありません。静かな状態から大きな音になるまでの速さです。雨は降り始めから強まるまでに時間がかかりますし、波の音もゆっくりと寄せて、ゆっくり引きます。雷はそこが一瞬です。

同じ大きさの音でも、じわりと現れる音より、いきなり現れる音のほうが気づきやすい。これは多くの方が経験として知っていることだと思います。だから雷の音は、音量そのものを下げても、立ち上がりが鋭ければ意識が戻ってしまうことがあります。雷の音を夜に流すときの難しさは、ほとんどこの一点に集まっています。

「遠くの雷は落ち着く」という声があるのはなぜか

それでも遠雷を好む方は少なくありません。理由としてよく挙げられるのは、次の3つです。

  • 屋根の下にいる感じがする。外で雨が降り、遠くで空が鳴っている。そのあいだ自分は乾いた部屋にいる——という位置関係が、そのまま音になっています。雨の音が好きな方の理由とも近いところです。
  • 低い帯の音が中心である。遠雷は高い音が削られたあとの音なので、耳に刺さる成分が少なくなっています。同じ大きさでも、高い音より低い音のほうが気にならないという方は多くいます。
  • 音と音のあいだに「間」がある。鳴って、しばらく静かで、また鳴る。この間があることで、考えごとが一本道に進みにくくなる、という感想もあります。

ただ、これは万人に当てはまる話ではありません。子どものころに怖かった記憶や、停電・災害のときの記憶と雷の音が結びついている方にとっては、落ち着く音にはなりません。合わない音を我慢して流し続ける必要はまったくありませんので、そのときは後半で触れる置きかえを考えてください。

驚かされないための、音源の選び方

雷の音を夜に流すなら、結局のところ音源選びがほとんどすべてです。次の3つを目安にすると、外れが減ります。

  1. 「遠雷」と書かれたものから探す。近くの落雷が入っているものは、夜に流す用途には向きません。商品名や説明文に distant、遠くの、といった言葉があるかを先に見ます。
  2. 雨の音が主で、雷が背景にあるものを選ぶ。雷が主役の音源は、静かな部分と鳴る部分の落差が大きくなります。雨がずっと鳴っている中に、ときどき遠雷が混ざるくらいの割合が扱いやすい配分です。
  3. 日中に一度、通して聞いておく。いちばん大きく鳴る瞬間がどこにあるかを、眠くなる前に知っておきます。夜にいきなり流して、途中で驚くのがいちばん避けたい形です。
ポイント

雷の音を選ぶ基準は「気持ちよさ」ではなく「いちばん大きい瞬間で驚かないか」です。静かな部分がどれだけ心地よくても、山がひとつ合わなければ、その音源は夜には向きません。

夜に流すときの決めごと

音源が決まったら、あとは音量と、止める時間の2つを決めるだけです。順番に見ていきます。

音量は「いちばん大きい瞬間」で決める

雷の入った音源でいちばんやってしまいがちなのが、静かな部分に合わせて音量を上げてしまうことです。雨の音だけが鳴っている場面で「ちょうどいい」と感じる位置まで上げると、遠雷が鳴った瞬間に、思っていたよりずっと大きな音になります。

  • 布団に入ってから決める。立って操作しているときの耳と、横になって枕に頭を預けたときの耳では、聞こえ方が変わります。
  • 雷が一度鳴るまで待ってから決める。1分ほど流して、山をひとつ聞いてから最終的な位置を決めます。静かな部分だけで判断しないことがすべてです。
  • イヤホンはスピーカーより控えめに。耳の負担は音量と時間の掛け算です。長く流すなら、音量はさらに下げておくほうが安心です。音量の決め方そのものは眠るときの音量の決め方でも詳しく整理しています。

止める時間のほうは、ふだん布団に入ってから眠るまでにかかる時間を思い浮かべて、それより少し長めを選びます。音がぷつりと切れると、その瞬間に気づいてしまうので、終わりがゆっくり小さくなっていくタイプのほうが、切り替わりに気づきにくくなります。

しっくりこない夜は、雨の音に戻る

数日流してみて、雷が鳴るたびに意識が戻ってしまうなら、その音は今の自分には向いていません。音源を変えても山の高さは変えられませんから、そこで粘るより、鳴り方の違う音に置きかえるほうが早く落ち着きます。

置きかえ先としていちばん近いのは、やはり雨の音です。「外が雨で、自分は部屋の中にいる」という情景はそのままに、急な山だけがなくなります。もっと変化の少ない音がよければ、ホワイトノイズのような、密度がほぼ一定の音も選択肢になります。単発の物音が気になって雷を選んでいたのなら、マスキング効果の考え方を先に読んでおくと、選ぶ音の見当がつきやすくなります。

なお、音を試すときは、その夜ごとにひとつだけ選んでください。同じ夜のうちに行き来すると、どれが自分に合っていたのか分からなくなります。気になる音は再生リストにまとめておいて、順番に流しながら、耳が引っかからなかったものを次の夜に選び直す。数日続けると、だいたい絞れてきます。

雷の音にできること、できないこと

最後に、正直な線引きをしておきます。

できること。静かすぎる部屋のすき間を、自分で選んだ音に置き換えること。毎晩ほとんど同じ手順を踏むことで、「これから眠る時間だ」という区切りを自分に作ること。時間を決めて、自動的に止めること。

できないこと。音そのものが眠りを作ってくれるわけではありません。雷の音は、部屋の音環境を整えるための道具のひとつです。眠りは、光の浴び方や食事・運動の時間、日中の過ごし方など、生活全体とつながっています。一般的な情報は、厚生労働省のe-ヘルスネットや睡眠対策のページで確認できます。

そして雷の音は、他の環境音とくらべても向き不向きがはっきり分かれる音です。数日試して合わなければ、それは選び方が悪かったのではなく、単にその音が自分の耳に合わなかっただけのことです。

そして、眠れない状態が続くときや日中の生活に支障が出ているときは、音の工夫だけで抱えこまず、医療機関にご相談ください。

よくあるご質問

雷の音を流したまま眠っても問題ありませんか。

決まりはありませんが、雷の音は急に大きくなることがあるため、朝まで流し続けるより、寝つくまでの時間に合わせて止める使い方のほうが扱いやすいです。音量も、いちばん大きく鳴った瞬間でうるさいと感じない位置まで下げておくと、途中で意識が戻りにくくなります。

「ひつじの添い寝」に雷の音は入っていますか。

雷の音そのものは収録していません。環境音には「雨(木立)」「雨(つよめ)」「雨(まどべ)」の3種類の雨があり、雷のような急な山のない、変化の小さい音として流せます。雷の音をお探しの方は、まず雨の音から試していただくのが扱いやすいと思います。

遠くの雷と近くの雷は、どちらを選べばよいですか。

眠る前に流すなら、低く長く尾を引く遠くの雷のほうが扱いやすいです。近くで鳴る雷は音の立ち上がりが鋭く、音量を下げても耳がはっきり拾います。音源を選ぶときは日中に一度通して聞いて、いちばん大きい瞬間でも驚かないかどうかを確かめておくと安心です。

出典・参考

ご注意

この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。

眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。