ホワイトノイズとは|流しっぱなしでいいのか、音量の目安と止めどき
ホワイトノイズは、さまざまな高さの音を含む「シャー」という響きです。音の特徴を確認し、夜に流すときの音量や再生時間を考えます。
- ホワイトノイズがどんな音か、ピンクノイズ・ブラウンノイズとの違い
- 同じ名前の楽曲や音楽制作の用語とまぎらわしい点
- 眠る前の音量の決め方と、「いつまで流していつ消すか」の考え方
ホワイトノイズとは、どんな音のことか
ホワイトノイズは、低い音から高い音までがほぼ均等に混ざった音のことです。かつてのテレビの砂嵐や、ラジオで局と局のあいだに聞こえる「ザーッ」という音を思い浮かべると近いと思います。特定の高さだけが目立つことがなく、全体としてのっぺりと平らに聞こえるのが特徴です。
光をすべての色が混ざった白にたとえて「ホワイト」と呼ばれています。音楽のように旋律があるわけではなく、鳥の声のように何かが起きたことを知らせるわけでもありません。次に何が来るかを身構えなくてよい音、という言い方ができます。
ひとつ知っておきたいのは、配信サービスやアプリで「ホワイトノイズ」として置かれている音が、厳密な意味でのホワイトノイズとは限らないことです。耳に刺さらないよう高い音を抑えてあるもの、扇風機や空調の録音をそう呼んでいるものもあります。名前ではなく、実際に聞いた印象で選ぶほうが確実です。
ピンクノイズ・ブラウンノイズとの違い
近い呼び名がいくつかあります。違いは音の高さのバランスです。
| 呼び名 | 音のバランス | 聞こえ方の印象 |
|---|---|---|
| ホワイトノイズ | 高い音まで均等に含まれる | シャーッと明るい |
| ピンクノイズ | 低い音ほど強めになる | ザーッと落ち着いた感じ |
| ブラウンノイズ | さらに低音寄り | ゴーッと重い、遠い滝のような感じ |
これらは音の性質を表す呼び名であって、どれが眠る前に向いているかを決めるものではありません。高い音が耳に刺さると感じるならピンクやブラウン寄りの音、こもって聞こえて落ち着かないならホワイト寄りの音、というように、自分の耳で選ぶことになります。
「ホワイトノイズ」は音以外の意味でも使われます
検索したときに、探しているものと違うページばかり出てくることがあります。これは、同じ言葉がいくつもの場面で使われているためです。
- 楽曲や作品のタイトル。「ホワイトノイズ」「White Noise」という名前の曲やアルバム、映像作品があります。音楽配信サービスで検索すると、環境音ではなくそちらが並ぶことがあります。
- 音楽制作の用語。シンセサイザーには、音づくりの材料としてノイズを出す機能があります。ハイハットや風の音のような音を作る素材で、DAW(音楽制作ソフト)のプラグイン名にも「ノイズ」がよく登場します。眠る前に流す音源とは目的が別物です。
- 測定・調整に使う信号。機材やスピーカー、部屋の響きを調べるときにもノイズが使われます。この用途ではピンクノイズが使われることも多く、長く聞くために作られた音ではありません。
- 比喩としての使い方。「意味のない雑音」「聞き流されてしまう情報」という意味で使われることもあります。
夜に流す音源を探しているなら、「ホワイトノイズ 環境音」のように用途を足して検索すると絞り込みやすくなります。
夜に流す人がいる理由と、その限界
理由としてよく挙げられるのがマスキングです。絶え間なく鳴っている音があると、そのぶん小さな単発の音は目立ちにくくなります。上の階の足音、冷蔵庫が動き出す音、遠くの車。静かな部屋ほど、こうした音がかえって耳につきます。平らな音を薄く流しておくと、そのでこぼこがならされて気にならなくなる、という使い方です。
もうひとつよく語られるのが、毎晩おなじ音を流すことで「これから眠る時間だ」という区切りを自分に作れる、という点です。習慣として置いておく、という使い方ですね。
ただし、ここまではあくまで「そう感じる人がいる」という話です。ホワイトノイズがどんな人にも同じように働くと確かめられているわけではありません。シャーッという高めの音が苦手な方もいますし、音があるとかえって耳がそちらに向いてしまう方もいます。数日試して落ち着かないようなら、無理に続ける必要はありません。眠りは音だけで決まるものではなく、光の浴び方や食事・運動の時間など、生活全体とつながっています。一般的な情報は厚生労働省のe-ヘルスネットや睡眠対策のページで確認できます。
音量は「気づかないくらい」から決める
大きくすればよいというものではありません。目安は、意識を向ければ聞こえるけれど、ぼんやりしていると気づかないくらい。エアコンの送風音と同じか、少し小さいあたりの位置です。
- 布団に入ってから決める。立って操作しているときの耳と、横になって枕に頭を預けたときの耳では、聞こえ方が変わります。
- 覆い隠したい音より、ほんの少しだけ大きく。大きすぎると、今度はホワイトノイズのほうが気になります。
- イヤホンはスピーカーより控えめに。耳の負担は音量と時間の掛け算です。長く流すつもりなら、音量はさらに下げておくほうが安心です。
- 寝室に誰かがいるなら、その人の耳でも確かめる。自分にちょうどよくても、相手には大きいことがあります。
選ぶ基準は「気持ちよさ」よりも「気にならなさ」です。うっとりする音より、聞いていることを忘れられる音のほうが、眠る前には扱いやすくなります。
いつまで流す? いつ消す?
いちばん迷うところだと思います。考え方はシンプルで、何のために流しているのかから逆算することです。
目的が「寝つくまでのあいだ、物音を目立たせないこと」なら、寝ついたあとに鳴らし続ける理由はありません。ふだん布団に入ってから眠るまでにかかる時間を思い浮かべ、それより少し長めの時間で自動的に止まるようにしておきます。15分・30分・45分あたりから試し、途中で目が覚めるようなら短く、音が消えたことに気づいて意識が戻るようなら長く、と調整してください。
止まり方も案外大事です。音がぷつりと切れると、その瞬間に気づいてしまいます。終わりに向けてゆっくり小さくなっていくタイプなら、切り替わりに気づきにくくなります。
朝まで流したいときに気をつけたいこと
夜中に目が覚めやすく、そのときに静かすぎるのが落ち着かない。そういう理由で朝まで流したい方もいると思います。その場合は次の3つを確認しておくと安心です。
- イヤホンをつけたまま眠らない。耳への負担が長時間続きますし、コードが絡まることもあります。朝まで流すならスピーカーのほうが向いています。
- 音量をさらに下げる。寝つくまでの音量のままだと、長時間ぶんの負担がそのまま積み上がります。
- 電池と通信を確認する。朝の目覚まし用にも同じ機器を使うなら、朝まで電池がもつかを確かめておきます。端末に保存した音源なら、通信が途切れても途中で止まりません。
合わなかったときの選び直し
ホワイトノイズが合わないと感じたときは、いきなり諦めずに質感を変えてみてください。粒立ちのある雨音、ゆっくり寄せては返す波の音、不規則にはぜるたき火の音など、平らな音とは違う手ざわりのものがあります。逆に、何も流さないほうが落ち着く夜もあります。音を流すことが目的になってしまわないように、というのが正直なところです。
それでも眠れない状態が続いていたり、日中の生活に支障が出ていたりするときは、音の工夫だけで抱えこまず、医療機関にご相談ください。
よくあるご質問
ホワイトノイズは一晩じゅう流しっぱなしでもよいですか。
決まりはありません。ただ、寝ついたあとも鳴らし続ける必要があるかは一度考えてみてください。イヤホンで長時間流すと耳の負担が続き、機器の電池も減ります。寝つくまでの時間だけ流して自動で止める使い方のほうが、扱いやすいと感じる方が多いようです。「ひつじの添い寝」のスリープタイマーはオフ/15/30/45/60/90分から選べ、終わりは約30秒かけてゆっくり音が消えます。
ホワイトノイズとピンクノイズ、ブラウンノイズは何が違いますか。
音の高さのバランスが違います。ホワイトノイズは高い音まで均等に含まれてシャーッと明るく聞こえ、ピンクノイズは低い音ほど強めでザーッと落ち着いて聞こえます。ブラウンノイズはさらに低音寄りでゴーッと重い印象です。どれが眠るのに向いているかを決める呼び名ではないので、聞いてみて耳に引っかからないものを選んでください。
「ホワイトノイズ」で検索すると音源以外が出てくるのはなぜですか。
同じ言葉が、楽曲や映像作品のタイトル、音楽制作でのノイズ素材、機材や部屋の調整に使う測定用の信号、そして「意味のない雑音」という比喩としても使われるためです。音源を探すときは「ホワイトノイズ 環境音」のように用途を足して検索すると絞り込みやすくなります。
出典・参考
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 健やかな睡眠と休養
- 厚生労働省 睡眠対策
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。