パワーナップとは|短い昼寝を指す言葉と一般的な目安
パワーナップは、日中にとる短い仮眠を指す言葉です。公的資料に書かれている昼寝・仮眠の説明とあわせて紹介します。
- パワーナップは、日中の短い仮眠を指して使われる言葉であること
- 何分までを指すという、公的に決まった定義は見あたらないこと
- 公的な資料には「長い昼寝は夜間の良眠を妨げる」と書かれていること
パワーナップとは
パワーナップ(power nap)とは、日中にとる短い仮眠を指して使われる言葉です。英語の nap(うたた寝・仮眠)に power を付けた言い方で、日本語では「短時間の昼寝」「短い仮眠」とほぼ同じ意味で用いられています。
会社の休憩時間や昼休みの過ごし方の話題として登場することが多く、日常語として広まった言葉です。
決まった長さの定義は見あたりません
「15分」「20分」「30分まで」など、紹介される目安はさまざまです。ただし、何分から何分までをパワーナップと呼ぶのかを定めた公的な決まりは見あたりません。数字を見かけたときは、その数字がどの資料・どの調査にもとづくものかを確かめると、判断しやすくなります。
パワーナップは「日中の短い仮眠」を指す日常語です。長さの定義は決まっていません。
公的な資料では「仮眠」「昼寝」と書かれています
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を通して読むと、「パワーナップ」という言葉は出てきません。かわりに、「仮眠」「昼寝」という言葉で説明されています。
会話ではカタカナ語のほうが通じやすい場面もありますが、公的な資料をあたるときは「仮眠」「昼寝」の2語で探すほうが、目当ての記述にたどりつきやすくなります。
長い昼寝は、夜に響くことがあります
同じガイドの「高齢者版」には、推奨事項として次のように書かれています。
長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごす。
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」高齢者版 推奨事項より)
これは高齢世代に向けて書かれた推奨事項です。そのまま誰にでもあてはめられるものではありませんが、「日中に長く眠ると、夜の眠りに響くことがある」という見方は、昼寝の長さを考えるときの手がかりになります。
夜勤中の仮眠について書かれていること
同じガイドには、交替制勤務(シフトワーク)をしている人に向けた項目もあります。ここでの仮眠は、夜勤中にとるものとして書かれています。
0〜4時に開始する20〜50分間の仮眠は、眠気や仕事効率、疲労を改善させることが報告されています。しかし、仮眠時間を60分間と長めに設定した研究では、仮眠をとるとかえって仕事の効率が低下したと報告されています。
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」就業形態(交替制勤務)と睡眠の課題について より)
長すぎる仮眠のあとに残るぼんやり感については、同じ資料のなかで「睡眠慣性」という言葉が使われています。なお、これらは夜勤に従事する人についての記述であり、昼休みの仮眠にそのままあてはめられる数字ではない点にご注意ください。
昼寝を考えるときの見取り図
ここまでを、短く並べておきます。
- 「パワーナップ」は、日中の短い仮眠を指す日常語。公的な資料の用語ではない
- 何分までという定義は決まっていない。見かけた数字は出どころを確かめる
- 公的な資料には「長い昼寝は夜間の良眠を妨げる」という記述がある
- 夜勤中の仮眠についての記述は、条件がはっきり限定されている
夜の寝つきが気になるときは、昼寝の長さだけでなく、寝る時刻と起きる時刻、寝室の明るさや音といった環境もあわせて見直してみると、糸口が見つかることがあります。関連する言葉として、睡眠負債や深部体温のページもあります。
よくあるご質問
パワーナップは何分がよいのですか。
「パワーナップは何分」と決めた公的な定義は見あたりません。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」には夜勤中の仮眠についての記述がありますが、これは交替制勤務をしている人に向けたものです。同じガイドの高齢者版には、長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため日中の長時間の昼寝は避ける、と書かれています。
昼寝をすると、夜の眠りに影響しますか。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の高齢者版推奨事項には「長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごす。」と書かれています。昼寝の長さや時間帯が気になるときは、この記述が手がかりになります。眠れない状態が続くときは医療機関にご相談ください。
「パワーナップ」は日本語ではどう言いますか。
「短い仮眠」「短時間の昼寝」といった言い方が近いものです。このページで参照した厚生労働省の資料では、いずれも「仮眠」「昼寝」という言葉で説明されています。資料を調べるときは、この2語で探すほうがたどりつきやすくなります。
出典・参考
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF・高齢者版 推奨事項/就業形態(交替制勤務)と睡眠の課題について。本文中の引用箇所)
- 厚生労働省 睡眠対策
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。