1/fゆらぎとは|自然の音に感じる心地よさを表す言葉
「1/fゆらぎ」は、自然の音や炎の動きを語るときによく出てくる言葉です。ふしぎな響きのある言葉ですが、もともとは変化のしかたをあらわす、わりと素っ気ない用語です。ここでは意味と、使われ方の注意点を整理します。
- 1/fゆらぎは「規則と不規則のあいだ」の変化をあらわす言葉であること
- 「f」が周波数を指し、名前が反比例の関係から来ていること
- 心地よさの説明によく使われる一方、言葉の扱いに注意が要ること
1/fゆらぎとは
1/fゆらぎ(えふぶんのいち ゆらぎ)とは、ものごとの変化のしかたをあらわす言葉です。ゆっくりした大きな変化と、細かく速い変化がまざり合い、全体としては規則的すぎず、かといってでたらめでもない。そんな状態を指して使われます。
名前は「周波数に反比例する」という意味
「f」は周波数(frequency)のことです。ゆらぎを細かい成分に分けたとき、その大きさが周波数fに反比例して小さくなっていく——つまり、ゆっくりした変化ほど大きく、速い変化ほど小さい——という性質から、1/f(f分の1)ゆらぎと呼ばれます。音の分野では、この性質を持つ音をピンクノイズと呼ぶこともあります。
1/fゆらぎは、あくまで「変化のしかた」を言いあらわす言葉です。心地よさを約束したり、眠りへの効き目を示したりする言葉ではありません。
規則と不規則の、ちょうどあいだ
メトロノームのように、まったく同じ間隔でくり返される変化は、次に来るものが読めます。反対に、成分の大きさが周波数によらずほぼ一定のホワイトノイズのような変化は、次が読めません。1/fゆらぎは、その中間にあたるものとして説明されることの多い言葉です。
- 完全な規則……同じ形のくり返し。単調に感じられやすい
- 1/fゆらぎ……似ているけれど、毎回すこしずつ違う
- 完全な不規則……次に何が来るのか、まったく読めない
自然の音の説明によく使われます
例として挙げられるのは、小川のせせらぎ、寄せては返す波、そよ風、木の葉のすれる音、ろうそくやたき火の炎の動きなどです。いずれも「同じようでいて、同じではない」もの。自然の音や動きを心地よく感じる理由の説明として、この言葉が引き合いに出されます。
ただし、同じ雨や波でも、録音のしかたや聞く環境によって音の性質は変わります。「この音なら必ずそうなる」と言い切れるものではありません。音そのものの聞こえ方については、眠るための音の図鑑にまとめています。
言葉の使われ方で、気をつけたいこと
「1/fゆらぎだから眠りに良い」といった説明を見かけることがあります。ただ、この言葉じたいは変化のしかたを言いあらわすもので、それを聞いた人の身に何が起こるかまでを示すものではありません。同じ音でも、落ち着くと感じる方がいれば、気になって仕方ないという方もいます。
言葉の響きのよさは、そのまま自分に合うかどうかの答えにはなりません。夜の音を選ぶときは、雨音や波の音を実際に聞いてみて、耳が引っかかる場所がないかで判断するほうが確実です。
夜の音えらびに生かすなら
言葉の意味を覚えることより、実際の使い方のほうが役に立ちます。
- 音量は、意識を向ければ聞こえるくらいの小ささにしておく
- 同じ音を数日続けて、耳が引っかかる部分がないか確かめる
- 眠りに入るまでの時間だけ流し、あとはタイマーで止める
夜のすごし方は音だけで決まるものではなく、光の浴び方や生活のリズムともつながっています。一般的な情報は、厚生労働省のe-ヘルスネットや睡眠対策のページで確認できます。
よくあるご質問
1/fゆらぎのある音を流せば、よく眠れるようになりますか。
1/fゆらぎは変化のしかたをあらわす言葉であり、聞いた人に何が起こるかを示したり、眠りへの効き目を約束したりする言葉ではありません。同じ音でも心地よいと感じる方もいれば、気になって落ち着かないという方もいます。夜の音は、ご自身の耳が引っかからないかどうかで選ぶのが現実的です。
ピンクノイズと同じものですか。
音の分野では、1/fの性質を持つノイズをピンクノイズと呼ぶことがあります。近い関係にある言葉です。一方、周波数によらず成分の大きさがほぼ一定のものはホワイトノイズと呼ばれ、性質が異なります。
どんな音に1/fゆらぎがあると言われますか。
小川のせせらぎ、寄せては返す波、そよ風、木の葉のすれる音、ろうそくやたき火の炎の動きなどが例として挙げられます。ただし録音のしかたや聞く環境によって音の性質は変わるため、「この音なら必ずそうなる」と言い切れるものではありません。
出典・参考
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。